湿式脱臭装置|ハイブリッドスクラバー®
ハイブリッドスクラバー®は、フラッシング機構を設けたスクラバー(水等の液体に臭気・粉塵を捕捉させることで脱臭・除塵を行う装置)です。
消臭剤噴霧機構付・ジェット散水機能付・酸化機能水®投入などから、排気ガスを高効率に脱臭する現場に最適な装置をお選びいただけます。
スクラバーの脱臭効率を向上させる酸化機能水®は、オゾンガスをスクラバー中の水に効率よく溶け込ませ、弊社独自の塩素系薬剤を混合させることにより臭気を強力に酸化分解します。一般的に高濃度オゾンガスは人体に有害なガスとなりますが、排出口から出るオゾン濃度が人体に無害なレベルまで下がるよう調整し臭気除去を行います。
特徴 1 ハイブリッド方式
フラッシング機構(F)との組み合わせに、散水機構(H1)・霧化噴霧機構(H2)・インジェクション機構(I)を組み合わせるハイブリッド方式で、従来の散水式スクラバーの特徴を備えながら、より強力な脱臭性能を生み出します。
特徴 2 気液接触効率
酸化機能水や消臭剤との接触効率を高める為の霧化噴霧・ジェット散水後に、コンタクトフィルタを設置しています。噴霧・散水した液体が溜水部に回収され、無駄なく臭気と接触し効率的です。圧力損失は高くなりますがインジェクションフィルタも組み合わせることが可能です。
特徴 3 高集塵効率
フラッシング部のスロートを高速で通過させる際、多量の溜水を同伴・分散させ渦流接触させることにより安定した高集塵効率を生み出します。
下部接触層(フラッシング部)は、粉塵除去と共に減臭します。上部接触層は対象臭気により選定し、様々な臭気・強度に対応できます。
生産技術者協会発信:SME
噴霧状態
スクラバー名称 | 脱臭方法 | 特徴 |
---|---|---|
ハイブリッドスクラバー® -TypeHⅡ- | フラッシング+オゾン散水 | 低ランニングコスト |
ハイブリッドスクラバー® -TypeH- | フラッシング+消臭剤噴霧 | |
ハイブリッドスクラバー® -TypeF- | フラッシング | 高温・高湿・粉塵含有ガス向け |
ハイブリッドスクラバー® -デオミストTypeD- | 消臭剤噴霧 | 低イニシャルコスト |
ハイブリッドスクラバー® -デオミストTypeW- |
※【ハイブリッドスクラバー®】は登録第5567802号で商標登録済です。
hybrid scurbber reference specification
※こちらの表は大きいため横にスクロールしてご覧ください。
型式 | HB-1 | HB-2 | HB-3 | HB-4 | HB-6 | HB-13 | HB-20 | HB-40 | HB-60 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
処理風量(m3/min) | 10 | 20 | 30 | 40 | 60 | 130 | 200 | 400 | 600 |
水槽容積(L) | 200 | 400 | 600 | 800 | 1200 | 1600 | 1800 | 2400 | 3200 |
ポンプ出力(kw) | 0.75 | 1.1 | 1.5 | 2.2 | 3.7 | 3.7 | 5.5 | 5.5 | 7.5 |
ブロア出力(kw) | 0.4 | 0.75 | 0.75 | 1.1 | 1.1 | 1.1 | 1.5 | 2.2 | 2.2 |
横幅 | 500 | 600 | 800 | 800 | 1200 | 1200 | 2400 | 2400 | 2800 |
奥行 | 400 | 500 | 500 | 800 | 800 | 1700 | 1200 | 2500 | 3200 |
高さ | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 | 3000〜4000 |
※ハイブリッドスクラバーは排出ガスによりセレクトして使用する為、参考仕様として検討ください。
ハイブリッドスクラバー® -TypeHⅡ-
特徴 1 オゾンの脱臭効果
オゾンの強力な酸化力と除塵・脱臭に優れるフラッシングスクラバーを、弊社独自の技術で融合させ、臭気をより強力に脱臭します。
特徴 2 ジェットノズル
スクラバー出口付近にジェットノズルを設置、臭気にオゾン水を浴びせ、脱臭性能を向上させます。
特徴 3 低ランニングコスト
オゾンは空気中の酸素から生成しますので、スクラバーに、オゾン生成に使われる少量の電気代を使用するのみです。
特徴 4 酸化機能水
弊社独自の塩素系薬剤を混合させることにより臭気を強力に酸化分解します。
≪某印刷工場 排気臭対策≫
入口臭気濃度(指数) | ハイブリッドスクラバー® Type-HⅡ-脱臭効率 |
出口臭気濃度(指数) |
---|---|---|
13,000(41) | 81% | 2,500(34) |
25,000(44) | 90% | 2,500(34) |
40,000(46) | 94% | 2,500(34) |
50,000(47) | 90% | 5,000(37) |
- ・対象臭気はPVA樹脂加工時排気臭気(焦げ臭)
- ・他の消臭剤よりも、酸化機能水(オゾン水+N)の方が良い結果でした。
- ・オゾンの持つ高い酸化力で、臭気を酸化分解反応させ、脱臭を行う方式で、維持費はほぼ水道代のみとなり、ランニングコストが大幅に低減できる。
≪某食品工場 排気臭対策≫
時間 | ハイブリッドスクラバー®HⅡ 使用液 |
入口 | 出口 | 脱臭効率 |
---|---|---|---|---|
原臭A | テスト−11 | 790,000 | 7,900 | 99% |
酸化機能水(オゾン水+N) | ||||
原臭B | テスト−12 | 1600,000 | 100,000 | 94% |
酸化機能水(オゾン水+N) | ||||
原臭C | テスト−13 | 40,000 | 3,200 | 92% |
消臭剤TF+N150 |
- ・対象臭気は焦げ、アミン類、硫黄系臭気。
- ・今回のテスト結果により、原臭A・Bのどちらに対しても有効な脱臭剤は、酸化機能水(オゾン水+N)であることが判明しました。
- 最大でも30分の連続運転を行いましたが、他の消臭剤よりも、酸化機能水(オゾン水+N)の方が脱臭効率がいいことから、使用する薬液は、酸化機能水(オゾン水+N)を推奨致します。
ハイブリッドスクラバー® -TypeH-
特徴 1 ハイブリッド方式
フラッシング機構と消臭剤噴霧機構を持つハイブリッド方式で、従来の散水式スクラバーの特徴を備えながら、より強力な脱臭性能を生み出します。
特徴 2 抜群の省エネ性能
消臭剤噴霧ノズルとしてブロワノズルを採用した事で、ノズルの目詰低減によるメンテナンス性の向上と、コンプレッサーに掛っていた、初期費用・電気使用量を大幅に削減します。
特徴 3 臭気と消臭剤の接触高効率
消臭剤との接触効率を高める為、消臭剤噴霧後にフィルターを設置しています。さらに、噴霧した消臭剤がフラッシング機構に回収され、消臭剤が無駄なく臭気と接触し効率的です。
検体
|
原臭
|
脱臭装置通過後
|
||
---|---|---|---|---|
臭気指数
|
臭気濃度
|
臭気指数
|
臭気濃度
|
|
試料A
|
27
|
500
|
18
|
63
|
試料B
|
28
|
630
|
16
|
40
|
試料C
|
32
|
1,600
|
17
|
50
|
最新納入事例
近隣からの排気臭苦情で対策しました。まず、臭気コンサルテーションを実施、染色工程屋上ルーフファンと排気ダクト出口のすべての臭気濃度を測定しました。そこから排気口別環境負担度を臭気拡散シミュレーションで計算しました。
これらのデータをもとに、マイクロゲル消臭剤噴霧装置付きのスクラバー装置で脱臭テストを排気口に1ヶ所にて実施しました。
テスト結果で十分な脱臭効果が得られたため、実機導入となりました。
ハイブリッドスクラバー® -TypeF-
特徴 1 効率的に粉塵等を除去
合理的かつ理想的な気液混合を行うため、高い除塵効果を
発揮します。
特徴 2 消臭剤噴霧により効果的に脱臭
消臭剤噴霧ノズルを常備した設計なので、効果的な脱臭が
可能です。
特徴 3 動力は不要
通過ガスの力を利用して水を分散・微粒化させるため、
ポンプ等の動力は不要です。
特徴 4 容易なメンテナンス
本体内は、オープンな構造となっているため、メンテナンスが
容易です。
特徴 5 低圧力損失設計
130mH2O前後の圧損で、レベル調整することで10mmH2O以下の
運転も可能です。
最新納入事例
・納入年月:平成22年2月
・納 入 先:某包装紙製造工場様
・対策臭気:溶剤、接着糟(アミン、アンモニア)
・設置目的:排気温度を下げる、粉塵除去
・原臭臭気濃度:3.200~5.000
・スクラバー通過後臭気濃度:160~250
・脱臭効率:92~97%
・納入年月:平成24年5月
・納 入 先:某食品会社焙煎工程様
・対策臭気:焙煎臭気
・設置目的:消臭、粉塵除去
・原臭臭気濃度:4.000~10.000
・スクラバー通過後臭気濃度:250~1.000
・脱臭効率:90~93%
◆ 除塵性能
除塵性能は、粉塵の親水性によって差がありますが、鉱石ダスト、金属精錬ダストにおける除塵効果を表(右上)にしています。
含塵濃度の上限はダスト比重により前後しますが、約20g/Nm3です。
◆ 補給水量
給水は、排出するスラリー濃度が2~3%になるようおこないます。
常温空気を通した場合、蒸発水量は約20g/Nm3です。
◆ 圧力損失
標準処置ガス量100%の場合、負荷変動割合における圧力損失を表(右下)にしています。
◆ 用 途
・吸湿性粉塵の除去
・高温排ガス粉塵の除去
・悪臭ガスの除去
・消臭剤噴霧装置併用による脱臭
ハイブリッドスクラバー® -デオミストTypeD-
特徴 1 大容量霧化消臭剤噴霧ノズル採用
従来品のような上部散水方式とは違い、大容量霧化消臭剤噴霧
ノズルを採用しました。
特徴 2 効率的な消臭を可能にしました
スクラバー内部を分割し、消臭ノズルを採用することで、
気流ガスとの接触時間を増やし、効率よく消臭します。
特徴 3 粉塵除去にも適しています
従来品スクラバーと同様に粉塵除去性能は保持しています。
特徴 4 大風量の処理に
100m3/min~500m3/minの処理に適しています。
※上記風量以外でも対応できます。
最新納入事例
・納入年月:平成21年12月
・納 入 先:某肥料製造工場様
・対策臭気:肥料臭
・設置目的:近隣苦情対策
・原臭臭気濃度:13.000
・スクラバー通過後臭気濃度:500
・脱臭効率:96%
ハイブリッドスクラバー® -デオミストTypeW-
特徴 1 目的に合わせた設計が可能
横型消臭スクラバーは、臭気と消臭剤の接触時間により脱臭効率が変動いたします。対象臭気や排気風量、設置スペース等を考慮して設計することが可能です。
特徴 2 気流ガスとの接触時間を最大に
ユニット内消臭剤噴霧ノズルと接触効率を高めるためのフィルターを設置しました。
特徴 3 粉塵除去にも適しています
小風量から大風量までしっかりと効果を発揮できます。
水に溶けにくい臭気物質でも、対象臭気用にカスタマイズした消臭剤の使用で高い脱臭効果を期待できます。
特徴 4 脱臭テストによる事前効果確認
小型の横型消臭スクラバーを持参し、実際に噴霧テストを行うことによって、事前に脱臭効果の確認が出来ます。
また、テスト時に消臭剤噴霧量を調整し、最適な噴霧量を事前に確認することも可能です。
過去納入事例
・納入年月:平成21年10月
・納 入 先:某アスファルト製造工場様
・対策臭気:アスファルト製造臭
・設置目的:周辺に飛散している臭気の低減
・原臭臭気濃度:50.000
・スクラバー通過後臭気濃度:5.000
・脱臭効率:90%